恋色〜飛べない白鳥〜



『た〜だいま〜』





あぁ、兄ちゃんが帰ってきたのか。


あたしには、ひとつ上の“星野奈桜"(ほし


のなお)ってゆう兄ちゃんがいる。



べつに同じ家にいてもしゃべったりはしな


い。




あたしは「おかえり」と言うわけでもなくテ

レビの画面を見つめていた。





『んもぉ〜、奈桜くんたらぁ〜』





ん・・・?



不意に聞こえてきた声。



誰??・・・女??




たしかにハッキリと聞こえた声にイヤな予

感がする。








おそるおそるリビングのドアを開けると、

そこには兄ちゃんと、兄ちゃんの腕にしっ

かり抱き着く知らない女がいた。