恋色〜飛べない白鳥〜







金髪ヤローの吐息が自分の唇に当たる距離

で、あたしはぎゅっと目を閉じた・・・



“ゴンッ!!"





その時、すぐ耳元で鈍い音が響いた。



え・・・?何??




驚いて目をあけると、そこには頭を押さえ

て唸る男たちと




バットのようなものを持った知らない男子


がいた。





あたしと同じくらいの歳で、茶髪に金色の

メッシュが入っている。




その人は、開いた車のドアの向こうから顔


を覗かせて



『大丈夫か?』



と言った。





誰・・・?



「あの・・・・」



『ん?あぁ、手ぇ縛られてんのか。』



そう言うと金髪ヤローを踏みつけて車に

入ってきて、あたしの手首の紐をほどき

始めた。




ほんのり香る、香水の匂いがあたしの気持


ちを落ち落ち着かせる。





「あのー・・・・」



さっきから『くそ、とれねぇ・・・』とか言っ

て紐と格闘中のその人に、あたしから話

掛けた。






『んー?』



「あなた誰・・・?」



『俺?俺は高野星夜(たかのせいや)

っつーもんです』



「なんで助けてくれたの?」



『あー、なんかヤバそうだったから男とし


て助けるべきかなーと思って』




「あっそ・・・」



『うしっ!!とれた!!!』



「どーも」



満足気に紐をヒラヒラさせる高野さんをよ


そに、あたしはさっさと車を降りた。