刻み続ける時計



そのころ、教室では紫苑と純が電話を待ち受けていた。

「おい、唯愛が席を立ったから電話くるぞ!イヤホン携帯にさすから、片っぽは純がつけて。これで2人で聞けるだろ」


「さっすが!天才紫苑!」


そのとき、電話コールがなった。

紫苑は受信ボタンを押す。

「唯愛?決まった?ターゲット」


紫苑がいう。


電話の向こうからは、唯愛の声が聞こえる。

唯愛は「うん。もちろん、希ちゃんの彼氏の小黒剣でしょ。今回は2人にも手伝ってもらおうかな」と言った。

2人は目を合わせる。

純がにっと笑う。
それに頷く紫苑。

紫苑は口を開いた。

「待ってたよ。ついに俺らも殺れるんだって。」



あとは何なり話して、電話を切った。
唯愛は教室に戻ってきた。


唯愛の顔は晴れている。
これが変わり果てた、唯愛の顔。

そして、それを同じ教室内でみる紫苑と純。
この2人も変わり果てていた。