その頃屋上では、大惨事となっていた。
守衛の田中は腰が抜けていた。
「見たくない、見たくない!」
まるで呪われたかのように呟いている田中。
後ろでは、空き授業の先生たちが倒れている生徒を確認した。
「この子は…1-Aの子だな?
たしか…丸山希…?」
またか!
というような顔をして言った。
1-A生徒が死ぬのはこれで二回目。
柚愛についで、二回目だ。
殺したのは…
唯愛。
これが奇跡的にばれなかった。
銃声も、近隣の人たちは聞こえなかったといっている。
たまたまだ。
次は誰にしよう、
唯愛は教室で考えていた。
純と紫苑は2人で話している。
「なぁ紫苑。唯愛本当に殺ったぞ?」
と、小さい声で問いかけた純に対して紫苑は、
「まぁいいんじゃね?
俺も望んでたことが唯愛のおかげで実行されることになったから。
俺ら犯罪者だよ。
でも俺はなにも怖くない。
唯愛がいるからな」
紫苑はイケメンでモテモテで、
クラスの王子だが裏の顔はこんな感じなのだ。
紫苑は相当唯愛を信頼していた。
もちろん、唯愛に好意を寄せているという件もあるのだが。
それも踏まえて。

