俺と誠也は屋上に向かう―― 「…もうっっやだぁぁ」 女の泣き声がする ガチャ 菜々子と隣の田中がびっくりしている 「ちょっと菜々子ちゃん。優のこと借りるね」 田中の腕を掴んで 誠也は屋上から出て行った 「私は優に幸せになって欲しい」 「俺も」 俺は菜々子の腕を引っ張り 胸に収めた 「ちょっと!」 「いいだろ? 恋人なんだからさ」 さっきまで嘆いた菜々子が おとなしくなった 俺も目の前の幸せを逃がさないように強く願った――