コンクールの日。 これは教室主催で、一期生から七期生までが集まって、思い思いに演奏するもの。 中には、ヴァイオリンの子もいたりする。 「頑張ろうな」 そう言って、玲ちゃんが私の隣に座る。 私は席を立って、お姉ちゃんの隣に腰かけた。 「香織…?」 直子も驚いたのか、瞬きを繰り返した。