「想っちゃいけないとは言わない。でも教師と生徒の恋はダメだ。叶うことはないと…」
「嘘っ!!」
俺の話を遮って佐藤が叫ぶように言った。
「嘘よそんなの!教師との恋はダメ!?でも好きな気持ちは止められないじゃない!」
「お、おい佐藤…ちょっと落ち着いて…」
「それに、なんで湊先生はそんなこと言えるの!?一番分かってるはずなのに!」
すごい勢いで佐藤は話続ける。
それは誰に語りかけているわけでもなくて、まるで独り言のようだ…。
「だって!だって先生は…園原さんと付き合ってるじゃない!!」
「え…………」
なんで知ってるんだ……?
仲が良いから付き合ってると思われてるだけとか?
そうならよかったのに……
佐藤の勢いは止まらず、決定的な言葉を口にする。
「あたし見たもん!園原さんが倒れた日、特別棟の空き教室で二人が抱き合ってるところ!!」
まさか…見られてたなんて…。