---放課後---
帰りのHRも終わり、もう今朝のことはみんな忘れているようだった。
それぞれが部活に行ったり遊びに行ったりする中、靴箱の前で私だけが金縛りにあったかのように動けずにいる。
今朝のことは、終わったんじゃないの…?
靴箱を開けると、
靴の上に四つ折になって置いてあった紙。
それを開くと【別れろ】という文字があった。
なにこれ…。
やっぱり、誰かにバレてる……?
でも、一体誰に…
何も考えられなくて、ふらふらと家路についた。
家に着いてからもぼーっとしたままで頭の中を今朝のことや帰りのことがぐるぐると巡っていた。
『晴ー、いるかー?』
窓の外から聞こえた声で我に返る。
カーテンを開けると久々に見る顔があった。

