1時間目が終わり、教室に戻ると意外にもみんないつも通り。
特に注目を浴びることもなく、席に着いた。
華奈が私に気付くと駆け寄ってきた。
「晴、大丈夫…?」
本当に心配そうに聞いてくる華奈。
「大丈夫だよ。」
心配かけないように笑ったつもりだったけど、
華奈の表情は更に曇ってしまった。
上手く笑えなかったかな…。
まだまだ弱いな、私…。
先生と、生徒…か。
危険な恋をしているんだと、今更のように思い出す。
この恋が周りにバレたら、私一人でどうにか出来ることじゃない。
私の夢や亜紀との約束だけじゃなく、先生にも被害が及ぶのは確実。
だけど、簡単に捨てられるような気持ちじゃない。
先生が好き。
誰よりも強いこの気持ちにだけは、嘘を吐きたくない。
絶対隠し通してみせるんだから!
2時間目が始まり、私は授業に集中することにした。

