天使の涙に恋をした(仮)




「…ひっ、く……っ…」



人気のない屋上に私の泣き声が響く。



怖かった、凄く怖かった…。



冷たい視線が一斉に私に集まった時、



心臓がギュウッと締め付けられて、上手く呼吸が出来なくなった…。



バレたの?
先生との関係が?



こんな、すぐに……?



キーンコーンカーンコーン…


あ………
授業始まっちゃった。



でも、教室に戻りたくない。



ここにいよう…。



次のテスト大丈夫かなぁ。なんて。



ダメだな、きっと。



最近浮わついてたから、
あんな事されて、成績も下がるのかな…。



こんなんじゃ、医者になんてなれないかも。



亜紀、ごめん…ごめんね…。



〜♪



その時、マナーモードにし忘れた携帯が鳴った。



最近気に入った曲。
あの日、先生が歌っていた鼻歌の曲。



再び涙が流れないように深呼吸。



携帯を見るとそれは華奈からのメールだった。