帰り道。
私と先生の間に、会話はない。
いつもは短く感じる道のりも、今日は長く感じられた。
いつものコンビニが見えてくる。
だけどやっぱり、会話はないままで…
結局、学校からお互い無言なままコンビニに着いてしまった。
そこでやっと、先生が口を開いた。
「じゃあ、気を付けて帰れよ。」
「はぃ…。」
「晴、何かあったら…俺を頼っていいんだからな?」
「…っ…ありがとう、ございます…」
先生の言葉にまた泣きそうになって、小さくお礼を言った。
家に向かう中、今日のことを思い出し
ふと、疑問を抱いた……。
『ちょっと弟の事を思い出しちゃって…』
『そうか…』
私、先生に亜紀の話をした覚えはない…。
なのになぜ、先生は納得したの……?

