「わ、わかりましたよ!一人でやりますっ!」
私は作業を再開したけど…
やばいやばいやばい!
だって先生、普段眼鏡なんてかけないのに!
反則だよ……。
かっこよすぎる…。
先生は私の気なんか知らずに
「頑張れよー。」なんてのんきに返事をした。
その余裕が、なんか悔しい…。
心の中でぶつぶつ文句を言いながら、作業を進めていると
先生が視線を本に落としたまま、口を開いた。
「晴、何考えてたんだ?」
「……へ?」
唐突の質問を理解出来ない。
「俺の授業の時、何考えてたんだ?」
あぁ……。
そのことね。
「それは…」
先生のこと好きになってしまった事に焦って、頭悩ませてました……なーんて。
言えるわけない!!
「それは…ですね。えーっとぉ…」
どうしよぉぉぉ!
嘘も言い訳も思い付かないよぉー!

