教室に着くとチャイムが鳴るまで5分もなかった。
いつもはチャイムの20分前くらいにはきてるのに。
どんだけゆっくり来たんだ、私。
どんだけ先生に会いたくないんだ、私。
なんで私が、春川先生の事でこんなに悩まなくちゃいけないのよ……。
キーンコーンカーンコーン……
チャイムが鳴るが、教室にはまだ来てない子が数人。
遅刻?
こんなに?
少し悩んだが、答えはすぐに出た。
春川先生だ…。
今いない子達は、きっと春川先生と教室に来るんだろう。
ほら、廊下が騒がしくなってきた…。
バンッ
勢いよく扉が開き、予想通り春川先生は女の子に囲まれて登場だ。
「はい、みんな席着けー。今日は担任の先生が出張だから、俺が1日担任な。連絡は……」
なによ…。
ヘラヘラしちゃって。
女の子に囲まれてそんなに嬉しいの?
ムカつく……。
SHRを終えて先生は教室を出ていく。
ムカつくのに……
最後まで目が離せなかった…。