あの後、家に帰るまでの記憶はふわふわしてて曖昧。
先生の微笑んだ顔が優しすぎて。
頭から離れない。
あんな顔、初めて見た…。
ドキドキがおさまらない。
顔が、いいから………だよね。
うん、きっとそう!
恋なんて………勉強の邪魔だ。
亜紀と、約束したもん…。
絶対、医者になるって。
恋愛なんかより、亜紀との約束が大切。
だから、恋愛なんて必要ない。
あんな奴……絶対好きにならない。
なんか…考えれば考える程苦しくなってる…。
もう、考えるの止めよう。
眠りに落ちる瞬間、
思い浮かんだのはやっぱり、先生の顔だった。