〜♪



あと少しで学校に着くという時に携帯が鳴った。



「もしも…」




『晴!今日は学校来ない方がいいよ!』



電話に出るとすぐ華奈がそう言った。



きっと、佐藤さんが何かしたんだろう。



私と先生との関係がバレるようなこと。



私が皆に責められるかもって、華奈は電話してくれたのかな。



「先生とのこと、バレてる?」



『え、なんで分かったの?』



「いろいろあってね。後で話すよ。」



『分かった。でも今日は学校に来ちゃ…』



「華奈、私ね…。戦うって決めた。」



『…どういうこと?』



「絶対いつかはバレるって、分かってたから。誰に何言われようと諦めない。」



『…そっか。晴は強いね。』



力のない笑い声が微かに聞こえた。



「先生が私を強くしてくれるの。」



そう。
先生がいるから何があっても立っていられる。



私の中の先生の存在は



それくらい大きいんだ。



『じゃあ、教室で待ってるからね。』



「ありがと、華奈。」



電話を切って深呼吸すると、なんだか心が軽くなった。



親友も応援してくれてる。



学校中に嫌われても、先生と華奈がそばにいてくれるだけで私は幸せだよ。



親友の大切さを改めて実感したような気がした。