「佐藤、俺はもう逃げない。そんな写真好きにすればいい。」
「ちょっ…学校にいられなくなるのよ!?」
佐藤は俺の言葉に声を荒げて言った。
「そうだよ先生!教師、夢だったのに…」
晴も心配そうに俺を見上げる。
「ごめんな、晴。それ嘘だ。確かに教師は楽しいけど、夢って程じゃない。」
覚悟を決めた。
佐藤の目を真っ直ぐ見つめる。
もう逃げない。
戦ってやろうじゃないか。
晴のために別れるなんて、守ったとは言えない。
守るんだよ。
自分の力で。
なんとしてでも。
佐藤の顔が悔しそうに歪む。
「覚悟してなさいよ…。そんな簡単なもんじゃないんだから。」
そう言って涙目で俺を睨むと、佐藤は屋上を去っていった。

