「よかったですね、園原さんの夢を守れて。」



「あぁ。もうただの教師と生徒だ。だからお前が見たことは忘れてくれ…。」



すると佐藤は俺にゆっくり近付き、笑みを深めた。



「さぁ、どうしましょうか…?」



「っ!?約束が違うじゃないか!」



「もう一つ、条件があります。」



「……なんだ。」



張り詰める沈黙に唾を飲む。



佐藤が俺に近付き囁いた。



「ほしくなっちゃった…」



「…………ぇ?」



話が読めない。
ほしい?何が?



「先生はなんとしても守りたいんですよね?園原さんを。」



「あ、あぁ……」



「なら、先生に拒否権はありませんね…」



気付くと俺の唇と佐藤のそれが重なっていて



俺の頭がキスされてると理解したと同時に



「先生っ……」



最悪のタイミングで晴が訪れた。





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