天使の涙に恋をした(仮)

湊side



「晴ッ…!」



最悪のタイミング。



走り去った晴を追いかけようとする俺を佐藤が止める。



「あんな子放っとけばいいじゃない!こんなあっさり別れちゃう子なんて…」



「悪い、どいてくれ!」



佐藤の話なんて聞いてる暇はない。



早く晴と話さなくては。



もう恋人じゃないけど
誤解されたままは、俺が嫌だ。



謝りたい。



俺は屋上に向かった。



晴が俺から逃げるときは大抵屋上で泣いてるんだ。



一緒にいたあの短い時間で、そんなことが分かるようになるくらい俺は晴を泣かしてるのか…。



そう考えると罪悪感でいっぱいになる。



やっぱり、話さなくちゃな。