「・・うん」


____ それも、解ってる。痛いほど。



「瑠璃を知れば知るほど・・俺は
許せなくなってた、貴方も俺自身も。」

「・・自分も?」

「なんで俺、こんなガキなんだろって。」


許せない気持ちを抱えながらキスをし、
セックスをするのは辛かったろう。

抱かれる方も同じ・・あたしの事だ、
知った時点で即別れていた。


「貴方を抱けば抱くほど・・俺の中、
モヤモヤしたものがだんだん
大きくなっていくんだ・・だから・・」

「・・まさか」


体の微震・・彼は頷いたのだ。


「浮気すれば俺も許せる様になると
思ったけど・・酷くなる一方なんだ・・
貴方が・・どんな風にヤツに抱かれたのか、
考えるだけでどうにかなりそうだった・・!」


ポタリと何かが耳に落ちてきた。
声を堪えてるのが解る。

最初は・・
タダの自惚れ屋だと思っていた美青年は
今時珍しく意外と一途で、ナイーブで・・
嫉妬深かったのだ。


「___________ ・・・。」



あたしが悪いね優弥・・ごめん。


・・何も解らず、
一方的に貴方を突き放した・・。

あたしのは浮気じゃないと
被害者面をして・・どこかで言い訳してた。

そんな子供だったのだ。
大人の女なら一言でも詫びれた筈。

なのにサヨナラを云うなんて

・・まるで残酷な子供だ。

彼は日に日に大きくなる嫉妬に
身を焦がしながらも
それをずっとあたしに隠し通してきた。


「優弥は・・あたしより大人だよ。」