隣の席のあいつ



昼休み、生徒会の用事で職員室に向かう途中。

実力テストの結果が掲示板に張り出されていた。




朝は混んでたみたいだけど・・・・・・今の時間は誰もいない。




私は自分の名前を確認する。

よかった、不振者ではない。


ちゃんと勉強したおかげで、結構上位に名を連ねることができた。



私はちょっと満足げに、職員室に入る。



「失礼しまーす・・・」



本田先生を探すと、先生は誰か他の生徒と話している。




あれ?

あの後ろ姿は・・・・・・・・・小畑?




あの長身の色白のシルエットは、間違いなく小畑だった。

先生は少し困ったような複雑な表情で、小畑を見て何か話している。



ふと、先生と私の目が合う。



「おう、倉沢。生徒会の件か?」


「あ、はい。今度の体育祭の要項がまとまったので、持ってきました」


「ありがとなー。悪いな、押し付けて。倉沢なら安心して任せられるからさ」




先生は書類を受け取りながら笑う。

私は横目で小畑を見る。



小畑は相変わらずの無表情で私たちの話を聞いている。

・・・・・・・聞いてるかどうかもわかんないけど。



「小畑、お前も少しは倉沢を見習え!」



本田先生はそう言って、小畑の肩を叩いた。