隣の席を見ると、あいつはまだ寝ていた。
ホームルームが終わっても起きないなんて。
さっきまで教室の中はかなりざわついていたのに、ぴくりともしない。
あの雑踏の中でよく寝れるよね。
隣の席のあいつ・・・もとい小畑悠斗。
こいつのレポートだけ足りない。
寝てる人を起こすのはあまり趣味じゃないんだけど。
自分がやられたら嫌だからね。
でも、今回ばかりは特別。
レポートが揃わないと、私が先生に怒られるんだもん。
・・・・・・・・とはいえ、荒っぽいやり方も趣味じゃない。
私は、小畑の肩を優しく叩く。
「小畑。ねえ、小畑」
小畑はまだ夢の中なのか、反応なし。
ちょっとイラッとした。
私は、小畑の机を思い切り蹴とばした。
