隣の席のあいつ



しばらく私は、小畑の言葉が理解できなかった。



いや、意味的にはそのままなんだろうけど。

送るって、どうして?



小畑がまっすぐ私を見る。




「・・・・・・・・・・・・・暗くて危ないから、送る」


「えっ、大丈夫だよ・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・俺のせいで帰り遅くなったから」




無口な小畑から、いつもよりたくさんの言葉が発せられる。

・・・・・ちょっとだけ、キュンとした。




やっぱりこいつ、ずるすぎる。




私はゆっくり家の方向に歩き出した。

小畑も私の右側に並んで歩き出す。



・・・・・沈黙の時間。



私は歩きながら、ときどき小畑の横顔を見た。



・・・・・暗くてよくわからないけど。

鼻筋が通ってて、綺麗な横顔。

色白で、二重で・・・・・俗に言うイケメンって感じ。



小畑は相変わらず何も言わない。

私に話しかけることもしない。



ただふわっと、私の横に並んで歩くだけ。



この人は一体、何を考えているんだろう。



・・・・・・・小畑の考えが、少しだけ知りたくなった。