「千尋やったな!」 ゆっくりあたしを地面に降ろしてくれた海里は、それはそれは満面の笑みであたしを見て微笑んでいた。 「うん。……ありがと」 「おう!俺のお陰だな!」 うつむいたあたしの瞳には、海里の姿は映っていない。 そこにあるのは、砂だけだ。 きっと顔を上げれば、鼻を高くしてニヒっと笑っている海里がいるんだろう。 火照った頬を冷ますのに、あたしは必死だった。