いちに、さんし、とストレッチをしている海里。 「位置についてー…」 キリッとした表情で、パンを見つめた。 「よーい……ドン!」 パンッと耳を劈くピストルの音がし、走者が一斉に走り始めた。 「…はや」 100m先にあるパンと、グングン距離を縮める奴は、誰よりも速く走っていた。 爽やかな顔をしている馬鹿は、こっちを向いてヒラヒラと手を振っていた。