「おー、早かったな」 「そうでもない」 「じゃ、行ってくる!」 兄貴から借りた服を持って、お風呂場に駆けて行った。 「何話してたの」 …すっごい気になる。 あたしはお母さんをジッと見つめた。 「千尋のこと聞いてたのよー」 ……は? あたしのこと? お母さんは口元に手を当てて、「うふふ」とか言っているし…。 「千尋はすっごい良い奴だ!とか言ってたぞ」 「まあ、家でも良い子だけどな」と言って、兄貴にまだ湿っている髪の毛をわしゃわしゃとされた。