やっと離してくれた兄貴の頬は、ぷくっと膨れている。 …可愛くない。 「あれ、海里くん?」 兄貴は海里に呼びかける。 何故か敵意剥き出しだ。 「服貸してください!」 「じゃあ、ちょっと話しない?」 「そしたら貸してあげる」と憎たらしい笑みを浮かべている。 何を企んでるのやら…。