プルルル…プルルル… 電話の音が響いた。 自分の鞄を漁ってみて、携帯を出したら、お母さんだった。 通話ボタンを押す。 「もしもし」 『もしもし?千尋?』 あたしは、足を止める。 「うん」 『あんた今、なにしてるのよ?』 「電話してる」 それしかないじゃん。 『そんなこと知ってるわよ!』 うっ、うるさい…。 耳がおかしくなる…。 『今誰かと一緒なの?』 「……」 あたしはチラリと海里を見る。 バチっと目があった。