今あなたに会いに行きます



先生「席につけー。
えー、今日は転校生が来てくれている」


途端にざわめきだす教室


「どんな人かなぁ」
「かっこいい人がいいなー」
「いや、可愛い子だな」
「女であることに期待」


密かにイケメンが来ることを願う私←


先生「静かに。どうぞ入ってきて」



ガラッ

カツカツカツ…









まさか

こんなことってあるんだろうか










私はその時


今まで信じてもいなかった

「運命」

というものを感じた


体全体に衝撃が走って

胸がときめくのがわかった








先生「彼が今日からこのクラスの一員になる哀川 拓(あいかわ たく)君だ。仲良くするように」

拓「…よろしくお願いします」


黒髪で長身
顔立ちも整っていて、見るからに容姿端麗という感じ

少し変わっているのは
瞳の色が灰色ってことくらい



もしかしたら

私は思った


隣の席には誰もいない。

窓際の1番後ろ

すごく良い席だ



先生「じゃあ窓際の1番後ろに座ってくれ」

愛(やっぱり!)



彼は席に座った


愛「よろしくね!」

少しでも好感を与えようと
とびきりの笑顔で言ってみた





拓「……」


愛(む、無視!?まさかの無視!?ちょっとくらい反応してくれてもいいじゃん…!)



なんだか無性に悲しくなった…


それと共に
悔しい気持ちも沸き上がってきた



愛(こうなったら毎日めげずに話しかけてやるんだから!!)


わけのわからない闘争心を燃やしながらも

今日の授業は無事に終わった