「おぃ。」
部室の鍵を締めてた手を止めた
その低い声は…
「お前か。」
「私だ。」
「暇を持て余した。」
「神々の…じゃなくて、お前帰るのか?」
「そりゃぁ。」
幼なじみの鳩山結城(ゆうき)くんでした
こいつは腐れ縁
生まれた場所も一緒なら
小中高と一緒で
しまいには部活も一緒
ついてくんなって話だ
ついてきてるわけではないが…
「さっさと鍵しろや。帰れないだろ。」
「別に一緒に帰るって言ってないし。」
「…ほんと可愛くねぇわ。」
とかいって毎日一緒に帰る私たち
好きとかじゃなくて
ただ、隣にいるのが自然で
恋人にはなりそうもないただの幼なじみ
それ以上何も起こる気がしない