「見事だった」
「そりゃどうも」
「しかし…お前も左利きか」
「あぁ」
「珍しいな。
左利きの武士は俺だけかと思っていた」
「まぁ、確かに珍しいかもな。
つか、俺武士じゃねぇんだけど」
「…そうなのか!?
武士ではないのにあの総司から一本取るとは…」
斎藤は無表情から、小さな驚愕を見せブツブツ呟いている。
まぁ、かなり手こずったけど。
左利き相手だったからじゃねーか?
この時代、左利きの者でも道場で右利きに直される。
だから、左利きの武士はほとんど皆無。
だから左利き相手の術がない。
そこが、武士の弱点でもある。
