すっげぇ…。


これが、本物(リアル)の武士…か。


俺は自然と足が進んでいた。


だんだん近くなるにつれ、迫力も大きくなっていった。


すっげぇ…。



背筋がゾクゾクとしてきた。


だが…



俺とそいつらの距離があと3mだというのに二人はまだ木刀で打ち合っていた。


こりぁ、気づかねぇな。


仕方ね、待つか。


俺は壬生寺の階段に腰を下ろして、そのままずっと、やつらを観察した。