ピキッ…
頭のどっかで、プラスチックが割れたような嫌な音がした。
「うふふ…大きいケーキでしょ?
ロウソク18本立てるにはそれなりの大きさが無いと、穴だらけになっちゃって、せっかくのケーキも崩れちゃうでしょう?
おばさん、勇気クンのために頑張ったのよぉ。」
こっ…言葉も出ねぇ……。
苦笑…を通り越して、プチと逝っちまった引きつった笑顔を、驚きの笑顔と都合よく解釈したおばさんは、俺の腕をグイグイと引っ張り、いかにも『本日の主役席』といった、青を基調にとんでもなく可愛らしく飾られた座席へと案内した。



