「勇気、ちょっといいか?」

風呂から上がってきた俺をおじさんは呼び止めた。

言われるがままにおじさんの前に座る。

「まあ、一杯付き合えよ」

そう言って進められるままにビールを一杯飲み干す。

いいんだろうか?俺、高校生なんだけど。

おじさん、コレってヤバいんじゃねぇ?まあ、俺はこのくらいでは酔わないけどさ。

「勇気。おまえは、雅と付き合ってるんだろう?」

2杯目に口をつけた時おじさんが言った言葉に思わずブッと吹き出した。

「おっ…おじさん?」

「ん…まあ、勇気ならいいんだ。
どこの馬の骨とも分からない奴だと腹も立つが、おまえは、まあ、家族みたいなもんだ。やっと息子が帰ってみたいな気分なんだよな。」

おじさんの言葉に戸惑いながらも、その気持ちを嬉しく思う。