食事の後、アパートに帰ろうとした俺をおじさんとおばさんは泊まっていく様に引きとめた。
この家の隣にあるかつての俺の家は今は別の人が住んでいる。

何年も日本に帰れない親が手放したのだ。

両親は一旦は日本に帰ってきたものの、他県への引越しを繰り返す生活が待っているのを知っていた俺は、迷わず雅のいるこの土地へ戻り、一人暮らしをすることを選んだ。

故に、俺はアパートに一人住まいをしている。

そんな俺を、おじさんとおばさんは何かと気づかってくれて、泊まっていく様によく勧めてくれるのだ。

それはいいのだが……

いつも俺の為に用意されるのは、雅の部屋の隣だ。

コレっておれに雅を襲えって言ってるみたいじゃないか?

おじさんだって、俺が雅を襲いかねないのを知ってるんじゃないかと思うのだが・・・。

一体何を考えてるんだろう。