階段を駆け上がる時に一瞬見えた頬を染める女の子。

戸惑うような勇気の仕草が胸に痛かった。

嫉妬なんて…勇気が私だけを想っていてくれるのは誰よりも私が一番良く知っているのに。

嫉妬している醜い心をあなたに見られたくなくて

幼いあの日の純粋な気持ちを見失っている私を知られたくなくて


私は…勇気から逃げている。


彼が悪いわけじゃない。


悪いのは自分を信じられない私自身。


勇気を傷つけているのはわかっているけど…


ゴメンね勇気


今は真っ直ぐにあなたを見つめることができないの。