「いいの?」
「何が?」
「電話切っちゃって…」
「ん?いいんだよ。今は翔太との時間なんだから。」
僕との時間。
……と、ときめいてしまった。
兄ちゃんって、さらっと爆弾投下してくるんだよな…。
心臓に悪い。
「翔太ーぁ?」
顔をのぞき込まれて、慌てて身を引く。
「な、んでもない……」
「ふーん、変なの。で、この問題解いてみて」
「うん……」
勉強みてなんて頼まなければよかった…。
気になって身にならないし。
「翔太、ちゃんと集中しないと。勉強にならないよ?」
「分かってるよ」
分かってるけど…
なんか近くない!?
肩と肩がぶつかる距離に隣り合って座っている現状。


