俺には世界一可愛い弟がいる。


「翔太ぁ?」
「――うわっ!?」



翔太の部屋を覗くと、何かをしていたようで飛び跳ねて驚く背中。



「に、兄ちゃん…いきなり開けないでよ。」
「いつものことだろう?」


立ち上がり振り返り様に翔太は何かを背中に隠した。



俺は中に入って翔太に近付く。


「今、何やってたの?」
「別に……何も……」
「嘘。俺に隠し事するの?」



俺が近付いても翔太は机の前から動かない。



「ねぇ、俺に秘密を作るの?」
「ちょっ……待っ……」



ほんと可愛いな。


顔を近づければ近づけるほど赤くなっていく。



「翔太、可愛い。」
「~~~~」



ちゅっと軽いキス。



それだけで翔太は可哀相なぐらい顔を真っ赤にする。


俺は思わず唇を舐める。


ほんと可愛い。