午後9時。バレエが終わると
私はいつものように
帰る支度をして
1人でバレエ教室を出る。
いつものように憂鬱な気分で
バス停までの坂をゆっくり下った。
その時、誰かに後ろから背負っていたリュックを蹴られた。
「誰だよ」
少しキレている私は勢いよく振り返った。
「一緒にかえろーぜ!」
そう言ってきたのは雅紀君だった。
何で?何で優しくするの?
「あ、うん。」
私はくくっていたポニーテールをほどいた。
「お前、そっちのがいい。」
「え?」
なんてゆったの?
「…だから、髪降ろした方が可愛いってゆってんの。」
////////////
照れながらゆったその一言は
私史上一番嬉しかった。
「有難う」
私は最高の笑顔を見せた。

