「莉緒!ちゃんとメールしろよ!」



「うんっ…


拓哉こそ、浮気しないでねっ」

「じゃあ莉緒……そろそろ行くわよ」


「グズ…行きたくない…」


「莉緒っ……」



お母さんはあたしに決心をつけさせるため、無理やり車に乗せた。



「拓哉っ…!二十歳になったら、

帰って来るからねっ」



そう言って拓哉の体が小さくなってく。


あたしは、拓哉が見えなくなってから、



一気に疲れきったように力を抜いた。