A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「そうだな。癒すって事にに関しては、あいつは優秀な医者だな」


 そう言ってなお、クスクス笑う諒。
 そこへ、悠が戻ってきた。


「何だか盛り上がってるね」


 ――・・・何にも盛り上がってなどいないのだが。
 優秀な医者だという悠は、少しだけ天然要素も含まれているのだろうか。


「彩は?」


 諒が聞いた。


「大丈夫。今は眠ってるよ」


 少しは症状が落ち着いたということなのだろうか。


「ありがとな。優秀なお医者さん」
「何だそれ?」


 キョトンとする悠に、笑いを必死に堪えている諒。
 どうやら確実に、この3人は知り合いみたいなのだが。
 どうも展開が急すぎて、美樹には何が何だかさっぱり分からない。
 ・・・そりゃあ、少し静かすぎて、話し相手でも欲しいなとは思っていたが。
 悠も当たり前のようにカウンターに座るから、成り行きでこっちにもコーヒーを入れたりしている自分もいたりする。
 外はすっかり暗くなり、雨は上がったようだが、風は収まってはいなかった。
 悠も諒も、何故かまったりと寛いでいる。
 美樹は、ふと思う。