そうしている間にも、海の方で時折閃光が走る。
彼女は黙ったままそれを、じっと見つめていた。
「・・・どうぞ」
成り行きとはいえ、こんな状態では彼女が風邪をひいてしまうかも知れない。
それにどこか心ここにあらずという感じなので、コーヒーでも飲んで落ち着いてくれれば。
「あ、ありがとう」
そこで彼女は初めてこっちを向いて、お礼を言って笑った。
もしかして、そんなに変な人ではないのかも知れない。
つられて、美樹も笑顔を返す。
そしてまた、一際強い閃光が辺りを包む。
「やっぱヤバいかなぁ・・・行かなきゃ」
コーヒーを一口飲んだだけで、彼女は呟いて立ち上がろうとした。
だが、その足元は覚束ない。
「具合悪そうなのに、どこ行くんですか・・・って、すごい熱!」
思わず支えたその体は、服の上からでも分かるほど熱かった。
半ば強制的に椅子に座らせて、美樹は救急車を呼ぼうとカウンターの隅に置いてある電話に手をかける。
だがその時、おもむろに店のドアが開いた。
彼女は黙ったままそれを、じっと見つめていた。
「・・・どうぞ」
成り行きとはいえ、こんな状態では彼女が風邪をひいてしまうかも知れない。
それにどこか心ここにあらずという感じなので、コーヒーでも飲んで落ち着いてくれれば。
「あ、ありがとう」
そこで彼女は初めてこっちを向いて、お礼を言って笑った。
もしかして、そんなに変な人ではないのかも知れない。
つられて、美樹も笑顔を返す。
そしてまた、一際強い閃光が辺りを包む。
「やっぱヤバいかなぁ・・・行かなきゃ」
コーヒーを一口飲んだだけで、彼女は呟いて立ち上がろうとした。
だが、その足元は覚束ない。
「具合悪そうなのに、どこ行くんですか・・・って、すごい熱!」
思わず支えたその体は、服の上からでも分かるほど熱かった。
半ば強制的に椅子に座らせて、美樹は救急車を呼ぼうとカウンターの隅に置いてある電話に手をかける。
だがその時、おもむろに店のドアが開いた。

