A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「特別なことじゃないよ。美樹ちゃんだって、ずっと誰かを信じて生きてきてるはずだよ」
「もちろんそうなんだけれど・・・なんかこう、あなた達って・・・もっと奥のほう、深いところで信じ合えてる気がするの」
「・・・？」


　悠は不思議そうに美樹を見つめる。
　そんな悠を見て、美樹は言葉を付け足した。


「わたしは今まで、誰かに嫌われるのが怖くて、言いたいことが言えなかったり・・・」


　友達の前でも、親の前でも。
　常に、相手の顔色を伺うようなところが自分にはあった。
　でも悠達を見ていると、そんなことは微塵も感じられないから・・・まるで、自分を全部さらけ出しているように見えるから。


「そう見える？」


　悠は苦笑した。


「実際、あまりそうでもないんだよね・・・」


　外を見つめながら。
　そして、海岸線を歩いている諒と彩を見つけた。


「わがままで心配かけまくっているアホを連れてくるの、 成功したらしいよ」


　悠が冗談混じりに言った。
　しばらくすると、二人はずぶ濡れのまま店の中に入ってくる。