どんなに心に傷を負っても、泣き言は言えない。
・・・それは全て、自分の責任だから。
『自分を責める必要はない』
諒はそう言いかけて、やめた。
彩はいつも、自分を痛めつけるように戦っている。
まるで、いつどうなってもいいというように。
それはきっと、今でも自分を責めているから。
――何故なら。
『彩は、自分のせいで家族を失った』
能力を持っていながら家族を守ることが出来なかったことを、彩はずっと後悔しているのだ。
一生消えない心の傷・・・だがそれは他人が癒せるものではない。
それは自分で治すもの。
でも、側にいてやることはできる。
悠と諒はずっと、ただ、側にいる。
それは彩が一番、よくわかっていることだった。
「なぁ諒、教えろよ。美樹って一体、何者?」
気分を変えるように彩は言った。
この1ヶ月一緒に暮らしてみて、美樹は能力者ではないのに、普通の人間ともちょっと違う感じがしてならなかった。
「ばあさんが見つけてきたんだ、何かあるだろ」
諒は彩の感じていたことを、いとも簡単に肯定する。
・・・それは全て、自分の責任だから。
『自分を責める必要はない』
諒はそう言いかけて、やめた。
彩はいつも、自分を痛めつけるように戦っている。
まるで、いつどうなってもいいというように。
それはきっと、今でも自分を責めているから。
――何故なら。
『彩は、自分のせいで家族を失った』
能力を持っていながら家族を守ることが出来なかったことを、彩はずっと後悔しているのだ。
一生消えない心の傷・・・だがそれは他人が癒せるものではない。
それは自分で治すもの。
でも、側にいてやることはできる。
悠と諒はずっと、ただ、側にいる。
それは彩が一番、よくわかっていることだった。
「なぁ諒、教えろよ。美樹って一体、何者?」
気分を変えるように彩は言った。
この1ヶ月一緒に暮らしてみて、美樹は能力者ではないのに、普通の人間ともちょっと違う感じがしてならなかった。
「ばあさんが見つけてきたんだ、何かあるだろ」
諒は彩の感じていたことを、いとも簡単に肯定する。

