A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「返してもらうよ」


 自分でも驚くほど、低い声が出た。
 怒りに体が震える。


「ギリギリ間に合ったみたいだね、彩。だけど、その傷と体力で、どうやって美樹を助ける? 彩の仲間のアヤカシももういないみたいだしね」


 その言葉に、彩の胸が痛む。


「美樹はもう少しで覚醒する。この結界を通してその力は俺がコントロールすることになる」
「・・・ふん」


 彩は和也を睨み付け、不敵に笑う。


「おまえみたいな器の小さい奴が美樹を思い通りに操れる訳がない」


 彩のその言葉は、確信に近かった。


「前にも忠告したはずだ」


 静かだが、怒りを含んだ和也の口調。


「俺を怒らすな、ってね」


 和也の言葉と同時に、彩の周りの空間が歪んだ。
 彩は全身が捻られているような痛みに襲われる。