そして美樹は、時間の流れのある場所で立ち止まる。
美樹にとって、悪夢のようなあの日。
両親が交通事故に遭った、あの日。
確か両親は、あの日旅行に行くと言って出掛けたはず。
「・・・いいの?」
美樹の母親は聞いた。
何故か悲しそうな瞳。
「あぁ、美樹はこのまま人間として生きて行くのが一番の幸せなんだ。何も知らずに、このまま・・・」
ハンドルを握りながら、美樹の父親が言う。
「そうね・・・。でも、本当は分からないの・・・どうするのが、あの子にとって一番幸せなのか・・・」
でも、と、母親は運転席の父親の太ももに、そっと手を添えて。
「私は・・・あなたと出会って、幸せだった」
「俺もだよ。お前のおかげで本当に、美樹は素直で真っ直ぐに育ってくれた」
「・・・ごめんなさい・・・」
母親の顔が曇る。
だが、父親は笑って。
美樹にとって、悪夢のようなあの日。
両親が交通事故に遭った、あの日。
確か両親は、あの日旅行に行くと言って出掛けたはず。
「・・・いいの?」
美樹の母親は聞いた。
何故か悲しそうな瞳。
「あぁ、美樹はこのまま人間として生きて行くのが一番の幸せなんだ。何も知らずに、このまま・・・」
ハンドルを握りながら、美樹の父親が言う。
「そうね・・・。でも、本当は分からないの・・・どうするのが、あの子にとって一番幸せなのか・・・」
でも、と、母親は運転席の父親の太ももに、そっと手を添えて。
「私は・・・あなたと出会って、幸せだった」
「俺もだよ。お前のおかげで本当に、美樹は素直で真っ直ぐに育ってくれた」
「・・・ごめんなさい・・・」
母親の顔が曇る。
だが、父親は笑って。

