A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「はいごめんよっ、大人しくしてて」


 さっき抱き上げた時に、分かった。
 太郎は太郎ではなく、姿を変えた中川美恵子だ。
 だから、その感覚で、悠ですら探す事が出来なかった、この中にいる能力を持った人間を探す事が出来たのだ。
 諒は相手の攻撃を、自分の光剣で跳ね返す。


「ほう・・・」


 彩と悠の行動に気付いたのか、アヤカシは動きを止めた。
 ターゲットを彩に変え、そっちに衝撃波を打ち込もうとする。


「させるかよ!!」


 諒が動く。
 それに気付いた彩は、人混みを掻き分けてこっちに近づいて来た。


「ざぁ~んねん。気付くのが遅かったみたいだね。あと一人、悠が行ったし」


 腰に手を当てて、彩は勝ち誇ったように笑う。