A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「何の力もない、無力な人間と共存か・・・全く面白い」
「お前たちこそ、人間の力に頼ってるじゃねぇか」
「あぁ、あの能力者・・・頼っているわけではない、我々が有利になるように利用しているだけだ」


　こうやって話をしている間にも、周りの人間は諒に掴みかかってくる。
　それを避けながら、諒は一気に間合いを詰めた。


「俺達のケンカに関係ない人間を巻き込むんじゃねえよ！」


　だが、アヤカシは近くにいた女を盾にする。
　一瞬動きが止まる。
　その瞬間、諒は脇腹に鈍い痛みを感じた。


「巻き込んでいるのはお互い様だ。そうだろう？」


　アヤカシは視線を港の入り口に送る。
　脇腹を押さえながら、諒も同じ方に視線を向けた。
　慣れ親しんだ気配が、こっちに向かって走ってくる。
　大分傷ついてはいるが、どうやらあの友香という女の子の方は、無事に片付いたらしい。
　だが諒は、舌打ちする。