A-YA-KA-SHI☆バスター!!

 人間には考えられないようなずっと長い間、アヤカシ達は戦いを続けてきた。
 それはもう簡単に終わるものではない。
 美樹にはそれが、痛いくらいに理解出来た。


「でも・・・美樹ちゃんは、何としても俺が守るよ。能力なんて関係ない、俺は」


 言いかけて、悠は黙る。
 そして、ゆっくりとその身体を離した。


「もう、泣き止んだ?」


 目が合うと、悠は照れ臭そうに笑う。
 確かに涙は止まったが、悠が言いかけた事が気になった。
 でもそれは何だか聞いてはいけないような気がして、美樹は黙っていた。



☆  ☆  ☆



 ざっと見渡しても、百体くらいはいるだろうか。
 『free‐time』を取り囲むように、実体化すら出来ない低級なアヤカシが群がってきている。
 店の建物全体は、諒と彩が外に出たのを見計らって、悠が結界で守ってくれている。