A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「まだまだ能力者が足りないから、今、彩の友達と喧嘩したくないんだ。だからもう行くけど・・・彩が寂しがるといけないから、僕の友達を呼んでおいたよ。遊んであげてね」


　そう言い残し、和也は部屋を出ていった。
　入れ替わりに、体格のいい大男が二人、部屋に入ってくる。


「何、あんたら。あたしの遊び相手？」
「あぁ、好きにしていいと言われている」


　指をポキポキと鳴らしながら、男は下卑た笑いを浮かべた。


「どういう意味だよ」


　結界の力は、何故か徐々に弱まってきている。
　ほんの微かに感じる、慣れ親しんだ気配。
　彩は今、この状況を打開できるということを確信した。
　それならば、自分に今出来る最上の選択は。


「どっちかって言うとあたし、誰かの言うこと聞くよりも、言うことを聞かせたいタイプなんだよねぇ」


　この空間が元に戻るまで。　
　体力、持つかなぁ・・・と、彩は少し天を仰ぐ。


「ま、何とかするか」


　男二人が、ニヤニヤ笑いながら近づいて来る。
　ふうっと息を吐き、彩は身構えた。