A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「友香ちゃん!」


 悠も振り返る。
 美樹は、入ってきた友香に駆け寄る。


「友香ちゃん、彩は!?」
「・・・・・・」


 友香は俯いたまま、答えない。


「友香ちゃん!!」
「待って、美樹ちゃん」


 思わず声を荒げた美樹を、悠がたしなめる。 


「何か、用事があるんだよね?」


 悠の問い掛けに、友香はゆっくりと頷いた。
 そうか。
 今回の敵は、向こうから何かリアクションを起こすはず、と悠が言っていた。


「・・・付いてきて、欲しいの。美樹さん」


 か細い声だった。
 美樹は、悠の方を見る。


「そうはいかないな。今この状況で、美樹ちゃんだけをそっちに行かせる訳には、ね」


 悠にしては、珍しく低い声だった。